つぶやき

「雨の日にシックハウスが悪化?室内化学物質と加水分解の意外な関係」

シックハウス 空環研 空気環境改善研究所 石坂 相談 空気の専門家

雨の日こそ化学物質が増えてシックハウス症候群になりやすい?

雨の日と晴れの日、室内の化学物質がどちらで多く発生するか、考えたことはありますか?
実は、湿度が高い雨の日にこそ、化学物質の放出が活発になることがあります。

湿度が高いと化学物質が放出しやすい

室内には、目に見えないさまざまな化学物質が存在しています。
特に、水に溶けやすい性質を持つ化学物質は、湿度が高くなることで放出されやすくなります。

また、建材や家具に含まれる成分が水分と反応して化学変化を起こし、別の化学物質を発生させる「加水分解」という現象もあります。

フタル酸エステル類と2-エチルヘキサノール

代表的な例として、プラスチック製品や建材に使われるフタル酸エステル類があります。
これは、アルカリ成分と一緒に加水分解によって「2-エチルー1ーヘキサノール」という揮発性有機化合物(VOC)を発生させることが知られています。

この2-エチルー1ーヘキサノールは、雨の日に感じる独特なにおいの原因になることがあり、体調不良や頭痛、倦怠感の一因となる可能性があります。

このVOCは度々検出されるため、室内濃度指針値物質への追加が検討されている化学物質でもあるのですよ。

雨の日の不調やシックハウス症候群は、化学物質も原因かも

雨の日に「頭が重い」「気分が優れない」と感じることがあれば、気圧や湿度だけでなく、室内の化学物質の影響も疑ってみる価値があります。

こうした影響を少しでも減らすためには、建材や家具を自然素材にするなど、室内環境を見直すことが効果的です。
化学物質を極力使わない住まいづくりを意識してみてはいかがでしょうか。


LINE公式アカウント案内

LINE公式アカウントへの登録をお願いします。
空気に関する最新情報やお知らせを定期的に受け取りたい方は、ぜひLINE公式アカウントに登録してください。
LINE公式では、空気に関するご相談も受け付けています。気軽に登録できるので、ぜひご利用ください!

https://lin.ee/TaCKPn0

▶︎ 登録はこちら
https://line.me/R/ti/p/@153awirs

  • この記事を書いた人

空環研_石坂

空気環境改善研究所代表理事 石坂閣啓(イシザカタカヒロ) 三浦工業株式会社入社後、三浦環境科学研究所に配属 その後愛媛大学に出向、大学院農学研究科の環境産業科学研究室の助教を経て独立。 室内中の124種類以上の化学物質が検出可能な「エアみる」を使った空気測定を使って令和のシックハウス対策に取り組む 専門:室内空気中の化学物質汚染

-つぶやき