つぶやき

シックハウス対策に注意したい「第3種換気」—高気密住宅での正しい使い方

シックハウス 空環研 空気環境改善研究所 石坂 相談 空気の専門家

シックハウスと換気の深い関係

近年、VOC(揮発性有機化合物)や建材由来の化学物質による健康被害「シックハウス症候群」に対する関心が高まっています。こうした健康リスクを抑えるためには、住宅内の換気を適切に行うことが不可欠です。

今回は第3種換気の注意点についてです。

第3種換気とは? その仕組みと陰圧の影響

第3種換気は、排気側を機械でコントロールし、給気は自然の流れに任せるという方式です。

室内の空気を機械的に排出するため、室内は外部に比べて負圧(気圧が低い)状態になります。

この陰圧によって、給気口から外気が自然に流入するのが基本の仕組みです。

問題は「想定外の経路」からの空気流入

高気密な住宅では、空気の流れを設計通りに保つことがとても重要です。ところが、給気口が閉じていたり、ほこりなどで詰まっていたりすると、陰圧により外気が壁の隙間や天井裏などから入り込むことがあります。

このとき、流入する空気が建材から放散された化学物質やカビ・ホコリなどで汚染されている可能性があるのです。

正しい換気運用でシックハウスを防ぐ

以下のポイントを実施することで、より安全な換気環境を保てます:

  • 給気口を必ず開放する

  • フィルターや開閉状態を定期的に点検する

  • 空気の流れを可視化する機器などを活用する

まとめ

第3種換気は、シンプルでコストパフォーマンスに優れた方式ですが、高断熱高気密化した住宅では運用ミスによる空気汚染リスクも存在します。

特に高気密住宅では、「給気口の管理」が安全の鍵です。


📢 LINE公式アカウントへの登録をお願いします。


空気に関する最新情報やお知らせを定期的に受け取りたい方は、ぜひLINE公式アカウントに登録してください。
LINE公式では、空気に関するご相談も受け付けています。気軽に登録できるので、ぜひご利用ください!

▶︎ 登録はこちら

https://lin.ee/TaCKPn0
https://line.me/R/ti/p/@153awirs

  • この記事を書いた人

空環研_石坂

空気環境改善研究所代表理事 石坂閣啓(イシザカタカヒロ) 三浦工業株式会社入社後、三浦環境科学研究所に配属 その後愛媛大学に出向、大学院農学研究科の環境産業科学研究室の助教を経て独立。 室内中の124種類以上の化学物質が検出可能な「エアみる」を使った空気測定を使って令和のシックハウス対策に取り組む 専門:室内空気中の化学物質汚染

-つぶやき