香り付き柔軟剤が原因で、子どもたちの生活に影響が出ている──そんな調査結果が公表されました。今回は、最新の研究データをもとに、私たちが空気とどう向き合うべきかを考えてみます。
動画で確認はこちら(4分):https://youtu.be/N2pAorysRbo
小中学生の1割が「香り」で体調不良──最新の研究データより
最近発表されたアンケート調査に基づく研究データによると、小中学生の10人に1人が、香り付き柔軟剤の匂いによって体調不良を感じた経験があるということが明らかになりました。
空気というのは、食べ物や飲み物のように、自分の好みで選ぶことができません。目の前にある空気を、そのまま吸うしかないのです。つまり、空気は選べないという現実があります。
子どもは大人よりも空気の影響を受けやすい
特に、子どもたちは体重あたりの空気の吸引量が大人の約2倍になるため、空気中の化学物質の影響をより強く受けやすいのです。ですから、子どもの健康は、大人である私たちが守るべき責任なのです。
「自分だったらどうするか?」という想像力が「香害」を考えるきっかけに
この記事を読んで「自分はどう感じたか」が重要です。もし私が学校関係者だったらどうするか。もし洗剤を買う立場だったら、何を選ぶか。想像力を働かせることが、この問題への第一歩ではないでしょうか。
空気の問題を「他人ごと」ではなく「自分ごと」として考えることで、身近な人の暮らしと健康を守る視点へとつながっていきます。
香害の環境問題としての側面 貴重な自然資源「香り」の大量消費
そもそも「香り」は、植物がもたらす貴重な自然の資源です。アロマセラピーや手紙に添える香りなど、私たちの感性と深く結びつき、生活を豊かにしてくれるものでした。
しかし現在、多くの香りは「合成香料」として石油由来の化学物質から作られ、大量に使用されています。この状況を、社会全体で見直すべき時期に来ていると感じています。
柔軟剤の香りはどこへ消えるのか
例えば香り付き柔軟剤の場合、使用してもその約7.5割が排水とともに流れていきます。つまり、環境中に香料やマイクロプラスチックを放出しているのです。衣類に残る成分はごくわずか──この使い方は本当に必要でしょうか?
もう一つの「空気」──社会的な空気感は「香害」をどうとらえるか
もう一つの視点は、「空気」という言葉が示す社会的な空気感の問題です。
体調不良を訴える少数の声を、社会はどのように受け止めるか。また、香りを楽しみたいという個人の嗜好も尊重すべきものです。だからこそ、どちらの声に耳を傾けるか、社会全体の「空気の読み方」が問われています。
どっちの主張が正しい!!二極化の思考停止の罠
どちらが正しいかの2択にしてしまうと、必ず対立が生まれます。この香害の根源は「マイクロカプセル」です。香りが想定以上に「強く」「移行」し、「残留」し、「再拡散」する点です。遠くはなれても、逃げても、洗っても、離れないし、飛んできます。そういった現象は、これまでの私たちの生活にはなかったものです。
そういったちょっと特殊な商品を使うのにふさわしい場所や年齢などがあるということを理解することです。
たとえば、あなたの身近な人が「その香りがつらい」と訴えたとき、使用を控えるという選択ができるか──それは想像力のある行動であり、問題を解決するための第一歩でもあるのです。
空気の問題は見えないからこそ、配慮が必要
空気の問題は、目に見えないからこそ、心で感じ、行動する力が求められます。
ひとりひとりの小さな選択と想像力が、これからの空気を変えていくと、私は信じています。
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