近年、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物（VOC）を除去するとされる、置き型タイプの空気清浄アイテムが数多く販売されています。
今回はそのなかでも「ホルムアルデヒド除去剤」と呼ばれる製品について、その効果についてご質問をいただきましたので、その仕組みと注意点をご紹介します。
今回はそのなかでも「ホルムアルデヒド除去剤」と呼ばれる製品について、その効果についてご質問をいただきましたので、その仕組みと注意点をご紹介します。
シックハウスとホルムアルデヒド除去剤の効果は？
揮発して反応する「除去剤」の仕組み
このタイプの製品は、フタを開けると内部の成分が空気中に揮発します。
その成分がホルムアルデヒドと化学反応を起こし、空気中の濃度を下げる──という仕組みです。
一見便利に思えますが、ここで大切なのは「別の化学物質が空気中に放出されている」という事実です。
健康リスクはないの？
多くの製品は「人体に影響の少ない成分」を使っているとされています。
ですが、化学物質に敏感な方や小さなお子さんがいるご家庭では、その影響をゼロとは言い切れません。
特に、反応生成物（化学反応によって生まれる副生成物）が何になるのか、詳細が不明な場合もあります。
これは、長期的な健康リスクの観点からも慎重な判断が求められます。
匂いが消える＝ホルムアルデヒド除去、ではない？
「置いたらにおいが消えた」と感じることもありますが、それはマスキング効果である場合も。
つまり、強い芳香や消臭成分によって感覚が麻痺し、実際には有害物質が残っていることもあるのです。
最も安全で確実な対策は「換気」
室内のホルムアルデヒド濃度を下げるもっとも安全で効果的な方法は、やはり「換気」です。
空気の入れ替えによって、ホルムアルデヒドを外へ逃がし、新鮮な空気を取り入れる。これが基本であり、本質的な対策です。
製品の導入を検討される際は、その仕組み・成分・空気中への影響を十分に理解したうえで選ぶことをおすすめします。
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