私たちの身の回りは化学物質で溢れています。今や化学物質の登録数は1億種類を超え、今この瞬間にも新しい化学物質が誕生しています。このように急速に普及する化学物質。その影響を評価するには沢山の研究と多くの時間を必要とします。
ヨーロッパにおきましては、化学物質管理は予防原則(原因行為や物質との因果関係を科学的に証明できない場合でも、予防的に規制していく考え方)が採用されておりますが、日本の予防原則はヨーロッパほど厳しくはなくレギュラトリーサイエンス(科学と人間との調和を図る科学)、つまり産業の発展と人や社会の健康どちらも重視し調整していく考え方で管理が行われております。
日本のような考えの下では一部の弱者が生まれ、シックハウス問題や化学物質過敏症、香害、まだ注目されていない環境問題などの問題を生じます。このような問題は当事者は困っていますが、世間一般はあまり知られていないような状況を生み出しています。
決して日本の政府が弱者を見放しているわけではなく、そういうシステムの下、日本の国が動いているということです。もし日本の人口の一定数(全人口の約5%程度)に問題が生じると社会的な損失となるので、規制や救済に国が動くことになります。
当団体では、このようなまだ十分に救済の手が差し伸べられていない化学物質に弱い一部の方にとって役に立つ情報の発信や、一般の方にそう言った問題があることを周知するような活動を起こっていきます。
当団体の理念は
「行動と知識を通じて化学物質の少ない生活環境を推進する」
です。
まだ、活動は始まったばかりです。
まず最初に取り組むのは住環境における化学物質の汚染問題、シックハウス症候群の対策からスタートします。
令和のシックハウス対策の普及、本当に健康な家づくりを行っている人と本当に健康な家が欲しい人達との橋渡し、シックハウス症候群の相談などです。
令和5年10月30日
代表理事石坂の活動
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略歴
石坂閣啓(いしざかたかひろ)
三浦工業株式会社入社後、三浦環境科学研究所に配属
その後愛媛大学に出向、大学院農学研究科の環境産業科学研究室の助教を経て独立
現在CTM研究コンサルの代表(2022年6月~、一般社団全国健康・省エネ普及振興機構(JAHRA)の会長(2023年7月~)、日本ボレイト株式会社の技術顧問(2023年1月~)
特許
- 石坂閣啓, 川嶋文人, 濵田典明 : 揮発性有機化合物の捕集速度の補正方法, 特願2017-085569 2017 年 4 月 24 日
- 石坂閣啓, 川嶋文人 : 揮発性有機化合物の吸着材, 特願 2014-205027 2014 年 10月 3 日
- 石坂閣啓, 川嶋文人 : サンプラー, 特願 2014-247429 2014 年 12 月 5 日
学術論文
- Kohki Takaguchi, Hiroko Nakaoka, Kayo Tsumura, Akifumi Eguchi, Keiichi Shimatani, Yoshitake Nakayama, Takafumi Matsushita, Takahiro Ishizaka, Ayato Kawashima, Chisato Mori, Norimichi Suzuki: The association between clustering based on composition of volatile organic compound in indoor air and building-related symptoms, Science of The Total Environment, Volume 917, 20 March 2024
- 石坂 閣啓, 川嶋 文人, 森 彩乃, 濵田 典明 : パッシブサンプリングによる室内空気中の2-エチル-1-ヘキサノール, テキサノールおよびTXIBの測定方法, 室内環境, 22(2) 167-176 2019
- Takahiro D. Ishizaka, Ayato Kawashima, Naoki Hishida, Noriaki Hamada : Measurement of total volatile organic compound (TVOC) in indoor air using passive solvent extraction method, Air Quality, Atmosphere & Health 2018
- 石坂閣啓, 川嶋文人, 濵田典明 : 室内空気中総揮発性有機化合物(TVOC)測定用パッシブサンプラーの開発研究, 環境化学 28(1) 9‐17-17 2018
- 石坂閣啓, 川嶋文人, 渡邉春香, 山田慎一郎 : 溶媒抽出法による総揮発性有機化合物(TVOC)測定に適した吸着材の特性と脱着方法の検討, 環境化学 27(4) 111‐119-119 2017
- 石坂閣啓, 川嶋文人 : 暴露試験による揮発性有機化合物用パッシブサンプラーのサンプリングレートに関する実験的評価, 環境化学 26(4) 203‐210-210 2016
- 石坂閣啓, 上田祐子, 本田克久 : 電気絶縁油中PCB分析におけるPCNの除去方法, 環境化学 21(2) 141-152 2011
- Jangho Hong, Tomohumi Takahashi, Takahiro Ishizaka, Hideki Toita, Byungyoon Min,Katsuhisa Honda : Introduction of the rapid analysis method for PCBs in insulatingoils and its comparison study to the analysis method in Korea, Environmental Engineering Research 16(1) 11-18 2011
- Takahiro Ishizaka, Susumu Tohno, Chang-Jin Ma, Atsushi Morikawa, Masaki Takaoka,Fumitaka Nishiyama, Kouhei Yamamoto : Reactivity between PbSO4 and CaCO3 particles relevant to the modification of mineral particles and chemical forms of Pb in particles sampled at two remote sites during an Asian dust event : Atmospheric Environment, 43(16) 2550-2560 2009
- Atsushi Morikawa., Takahiro Ishizaka and Susumu Tohno : Heterogeneous reactivity of sulfate coated CaCO3 particles with gaseous nitric acid, In: O'Dowd C.D. and Wagner P.E. eds. Nucleation and Atmospheric Aerosols. Springer, 994-998 Dordrecht. 2007
MISC(寄稿文)
- 石坂 閣啓, 牧野 崇伯, 吉田 良二, 堀尾 郁夫, 川嶋 文人 : パッシブサンプリングによる愛媛県における学校環境の室内空気調査, 室内環境25(3) 267-274 2022年
- 石坂 閣啓, 川嶋 文人 : 新規開発したパッシブサンプラーによる室内空気中の新規指針値候補VOCsの測定方法, 環境と測定技術 47(6) 3-10 2020年
- 石坂 閣啓, 篠原 直秀 : 室内環境―第4講 汚染物質の測定法1 ガス状・粒子状物質の精密測定, 大気環境学会誌 55(1) A8-A17 2020年
- 石坂閣啓, 川嶋文人, 菱田直樹, 濱田典明 : パッシブサンプラー法による室内空気中総揮発性有機化合物(TVOC)の測定, 室内環境 21(1) 41‐49(J‐STAGE)-49 2018年
講演・セミナー等
主なタイトル
・床下の防蟻剤(農薬)の室内空気への影響
・これからは「空気を選ぶ時代」に「空気測定による数値化」で建材と空気の質を見える化し差別化します
・空気中に含まれるガス状化学物質とその測定方法
・安心に暮らすための空気環境