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2025年 室内環境学会賞「論文賞」を受賞

空気環境改善研究所の石坂 お知らせ

2025年 室内環境学会賞「論文賞」を受賞

― アルデヒド類とVOC類の同時測定を可能にする新規パッシブサンプリング手法を開発 ―

一般社団法人 空気環境改善研究所の代表・石坂閣啓が共著者として参画した論文が、
2025年 室内環境学会賞 論文賞を受賞しました。

本賞は、2025年度に学会誌「室内環境」に掲載された論文の中から、
学術的・社会的に特に優れた研究成果に贈られるものです。


■ 受賞論文について

論文タイトル
「室内空気中のアルデヒドおよびその他揮発性有機化合物の同時測定を実現する
新規パッシブサンプリング手法の開発」

著者
松下 尚史(筆頭著者・愛媛大学大学院農学研究科 環境産業科学研究室)
石坂 閣啓(空気環境改善研究所・共著)
川嶋 文人(研究責任者・愛媛大学大学院農学研究科 環境産業科学研究室)

掲載誌
『室内環境』第28巻 第2号 p.119–129(2025年)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/siej/28/2/28_105/_article/-char/ja/


■ 研究の社会的意義

従来のシックハウス検査では、
ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなどのアルデヒド類と、
トルエン等のVOC(揮発性有機化合物)は、
測定原理や分析機器が異なるため、別々に測定する必要がありました。

本研究では、これら本来同時に評価すべき化学物質群を、
1つのパッシブサンプリング方法で同時に捕集し、
ガスクロマトグラフ・質量分析装置(GC/MS)で一括分析できる
新たな測定手法
を開発しました。

この手法により、

  • 空気測定・検査の簡略化

  • 現場での作業効率向上

  • 室内空気質評価の精度向上

が期待され、住宅・建築分野における空気環境評価の高度化に貢献する技術と位置づけられます。


■ 空環研代表 石坂の関わりについて

一般社団法人空気環境改善研究所代表石坂は、愛媛大学在籍時および現在の共同研究者として、
本分析手法の基礎的検討および測定原理の確立に関与してきました。

今後も、研究成果を現場で活用可能な形へと発展させ、
室内空気環境の「見える化」と改善に取り組んでまいります。

  • この記事を書いた人

空環研_石坂

空気環境改善研究所代表理事 石坂閣啓(イシザカタカヒロ) 三浦工業株式会社入社後、三浦環境科学研究所に配属 その後愛媛大学に出向、大学院農学研究科の環境産業科学研究室の助教を経て独立。 室内中の124種類以上の化学物質が検出可能な「エアみる」を使った空気測定を使って令和のシックハウス対策に取り組む 専門:室内空気中の化学物質汚染

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