こんなサインはありませんか?
- 子どもが寝ている場所だけ、においが気になる
- 寝具やマットレスの素材について深く考えたことがない
- 築年数の経過とともに体調がすぐれず、喘息やアトピーなどの症状が出てきた
▼ 動画(約5分)で詳しく
https://youtu.be/t0tkK7VRzs0
子どもの寝床(マット)が「化学物質の発生源」であることが見える化された
お子さまのベッド周りが、化学物質のホットスポット、つまり「発生源」だったとしたら、とても驚かれると思います。
今回ご紹介するのは、カナダで行われた調査研究の報告です。
生後6か月から4歳までの子どもを対象に、25人・25か所の寝室で、室内の化学物質が調査されました。
シリコンバンドを使ったユニークな測定方法
この研究では、イベントなどで配布されるシリコン製バンドを、化学物質を吸着するサンプラーとして利用しています。
調査は、次の3つの方法で行われました。
- 部屋全体の空気を評価するため、空中につり下げたバンド
- 赤ちゃんの睡眠エリア(微小空間)に設置したバンド
- マットレスの影響を見るため、マットレス上に直接置いたバンド
原因物質はプラスチック製品から発生するSVOC(準揮発性有機化合物)
今回の研究で注目されたのが、SVOC(準揮発性有機化合物)です。
SVOCは沸点が高く、すぐに気化せず、時間をかけてじわじわと空気中に放出されます。
そして、ホコリや床、寝具などに付着し、空気の動きとともに目に見えない形で室内を漂います。
赤ちゃん用マット付近から31種類の化学物質が検出された、驚くべき研究結果
研究結果で示された「31」という数字。
これは、たった一つの寝床の周囲に、31種類もの化学物質が存在していたことを意味します。
さらに重要なのは、検出濃度が最も高かった場所です。
- 最も高濃度:マットレス
- 次に高い:マットレス周辺の空間
- 最も低い:部屋全体の空気
つまり、汚染源の中心はマットレスだった、という結論が示されました。
なぜマットレスが発生源になるのか
マットレスには、以下のような目的で、さまざまな化学物質が使用されています。
- 柔らかさを出すための可塑剤
- 燃えにくくするための難燃剤
- 撥水剤や紫外線防止剤
赤ちゃんが顔をつけて眠るその場所自体が、化学物質の発生源になっている可能性が示唆されました。
論文で提案されている現実的な対策
- 枕カバー・シーツ・マットレスカバーをこまめに洗濯する
- ベッド周りにビニール製のおもちゃを置かない
- 汚れ防止用マットレスプロテクターの素材に注意する
身の回りの住宅建材やプラスチック製品も同様に気を付けたい
化学物質が多い現代において、すべてを過剰に恐れる必要はありません。
しかし、正しい知識を持ち、影響を減らす工夫をすることはとても重要です。
特に可塑剤は、使用年数が長くなるほど放出量が増える可能性があります。
これは、塩ビクロスやクッションフロアなど、日本の住宅で多く使われている建材にも当てはまるかもしれません。
この研究をきっかけに、身の回りの製品や成分、そして掃除や洗濯の大切さについて、改めて考えていただければ幸いです。
出典:
‐ タイトル: Young Children’s Exposure to Chemicals of Concern in Their Sleeping Environment: An In-Home Study
- 著者: Sara Vaezafshar, et al.
- 掲載誌: Environmental Science & Technology Letters
- 公開日: 2025年4月15日(オンライン公開)
- DOI: [10.1021/acs.estlett.5c00051](https://doi.org/10.1021/acs.estlett.5c00051)
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