- 夏場に結露や湿気が気になる
- カビの発生や空気のこもり感がある
- 乾燥しすぎる、または原因のはっきりしない不快感がある
- 原因不明の体調不良、シックハウス症候群の疑い
高性能住宅に潜むリスクの原因は「室内空気のバランス」の乱れ

近年の家は、温熱環境が良く、省エネで、とても過ごしやすい住宅です。夏は涼しく、冬はあたたかい。お財布にもやさしい。そんな住まいは、本当に素晴らしい技術の結晶だといえます。
しかし、「その家の空気が本当にきれいかどうか」。そこまで胸を張って確信を持てる方は、意外と少ないのではないでしょうか。
みかんを袋に入れっぱなしにしてはいけない理由

みかんを買ってきて、ビニール袋に入れて密閉して保存したらどうなるでしょうか。水分が袋の中にこもり、水滴がつき、やがてカビが生え、腐っていきます。だから私たちは、経験的にみかんを風通しのよい場所で保管します。
高断熱高気密住宅こそ、空気のコントロールが必要
高断熱・高気密住宅は、この「密閉」に近い優れた性能を持っています。もちろん住宅とみかんは同じではありませんが、空気や湿気がこもりやすい環境である以上、管理の仕方ひとつでリスクが顕在化する可能性があるのです。

バラバラに見える問題の共通点は「空気のバランス」
住宅でよく見聞きする次のような問題は、一見すると別々の現象に思われがちです。
- 夏型結露:構造体へのダメージ
- カビの大量発生:アレルギーの原因
- 過乾燥:粘膜への刺激、ウイルスの活性化
- シックハウス・化学物質:建材や日用品からの放出
しかし、これらはすべて空気の「バランス」という視点で集約できます。

水分の量、微生物の量、化学物質の量。どれかが過剰になれば、それは「空気環境の乱れ」として私たちの健康や建物に牙を剥きます。

気密性が高いからこそ「見える化」が重要
昔の住宅は隙間が多く、意識せずとも自然に空気が入れ替わっていました。しかし、現代の高性能住宅では、空気は自動では入れ替わりません。
つまり、住まい手や設計者が自らコントロールしなければならない時代なのです。呼気から出る二酸化炭素でさえ、気づかぬうちに過剰になっている事例も少なくありません。
大切なのは、空気を「なんとなく」で判断せず、状態に応じて整えること。湿気、微生物、化学物質を個別に考えるのではなく、「全体のバランス」として捉える視点が、これからのスタンダードになります。

まとめ:安心への第一歩は「客観的な評価」から
令和の住宅づくりにおいて、「空気の見える化」は欠かせない工程です。感覚だけに頼るのではなく、客観的な数値で空気を評価し、適切にコントロールしていくこと。それが、家族の健康を守る新しい住まい方の鍵となります。
室内空気と化学物質の研究者、空気環境改善研究所の石坂でした。
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引用元:空気環境改善研究所
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