健康のイメージと国の基準のギャップ
健康と聞いて、皆さんはどのようなイメージを持ちますか?「よく眠れること」「自分の力を発揮できること」といったポジティブなイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
しかし、国が定める「健康軸」はどうでしょう?実は、「生死に影響を与えないこと」や「発がん性がないこと」といった、安全性の最低ラインに重点が置かれています。これは、私たちが考える「健康で快適な生活」とは少し異なります。
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室内濃度指針値と現在の課題
2003年に設定された「室内濃度指針値」ですが、この20年で新たな物質は追加されていません。一方で、シックハウス症候群や化学物質による体調不良を訴える人々の問題は、依然として未解決です。
なぜでしょうか?
その理由は、発がん性や毒性の高い化学物質の使用が減ったものの、その他の化学物質がわずかに影響を与えているからです。これが、シックハウス問題を完全に解消できない背景にあります。
健康を意識した家づくりとは?
「健康を意識した家づくり」とは、単に厚生労働省が示す「室内濃度指針値」をクリアするだけではありません。その先にある「健康の軸」を意識する必要があります。
例えば、
- 喘息やアトピー、アレルギーのリスクを減らす建材選び
アレルギー症状を引き起こしにくい素材を選ぶことで、住環境を改善できます。 - リラックス効果のある建材
快適な睡眠をサポートする素材を選ぶことで、健康的な生活を支えることができます。
北海道大学の研究から見るリスク
「健康の軸」の重要性を示す例として、北海道大学の研究があります。この研究では、複合フローリングや壁クロスに含まれる「可塑剤」(プラスチックを柔らかくする成分)が、アトピーや喘息の発症リスクを高める可能性が指摘されています。
この事実を知ったとき、健康的な家づくりのためにどのような選択をするべきか、改めて考えさせられます。
健康の軸を取り入れた住まいの提案
私たちが目指す「健康の軸」を取り入れた家づくりは、単に住まいを提供するだけでなく、長く快適に暮らせる住環境を実現するものです。
今、皆さんが考えている家づくりは、この基準を満たしていますか?
私たち、空気環境改善研究所では、「健康の軸」の具体的な選び方や対策方法について、皆さんと一緒に考えます。
まとめ
「健康の軸」を意識することは、単に体調不良を防ぐだけでなく、快適で幸福な生活を実現するために欠かせない視点です。ぜひ、健康を意識した住まいづくりを始めてみてはいかがでしょうか?
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参考文献
- 北海道大学「妊娠中の室内環境要因と 3 歳までの小児湿疹の発症リスクとの関連を調べた研究」
https://www.cehs.hokudai.ac.jp/ecochil/research-result/8774
著者:アイツバマイ ゆふ(北海道大学)ほか
内容:妊娠中の室内環境要因(カビや複合フローリング床材など)と生後3歳までの小児湿疹の発症との関連について調べた研究。2024年4月、学術雑誌「Environmental Research」に掲載。