こんな落とし穴に注意
- 新築やリフォーム後の匂いが、いつの間にか気にならなくなった
- 匂いを感じなくなったことで、空気が安全になったと思っている
- 換気や空気の確認を、感覚だけで判断してしまっている
匂いは危険を察知する大切な感覚です
匂いというのは、私たちにとって危険や異常を察知するための優れた感覚です。何か異常があれば、まず匂いで気づく。そのような役割を持っています。
室内の空気に違和感があるとき、「いつもと違う」と感じる最初のきっかけになるのも、匂いであることが少なくありません。だからこそ、匂いに気づく力は、住環境を守るうえで大切な感覚のひとつです。
ただし、匂いには慣れがあります
一方で、匂いには慣れてしまうという特徴があります。新築やリフォーム直後に引っ越したとき、独特な匂いが気になることがありますが、その匂いも時間が経つにつれて、だんだん気にならなくなることがあります。
これは、必ずしも匂いの原因がなくなったという意味ではありません。匂いが消えたというよりも、嗅覚がその環境に慣れてしまっている状態である可能性があります。
住んでいる本人は気にならなくなっていても、久しぶりに家に入った人が匂いに気づくことがあります。こうした差は、嗅覚の慣れを考えるうえで分かりやすい例です。
嗅覚疲労という状態があります
このように、同じ匂いを感じ続けることで感覚が鈍くなり、匂いを感じにくくなる状態は「嗅覚疲労」と呼ばれています。
嗅覚疲労が起こると、最初は気になっていた匂いでも、しだいに分からなくなっていきます。そのため、自分では「もう大丈夫」と感じていても、空気の状態そのものが改善しているとは限りません。
匂いを感じないことと、安全は同じではありません
ここで注意したいのが、匂いを感じなくなったからといって、安全になったわけではないということです。化学物質が減っているとは限りませんし、空気の状態が良くなったとは言えない場合もあります。
「もう匂わないから大丈夫」と感じることはあると思いますが、それは単に慣れてしまっているだけの可能性もあります。感覚だけに頼って判断することには、少し注意が必要です。
覚えておきたいポイント
- 匂いが弱く感じることと、原因物質が減っていることは別の場合がある
- 住み続けるうちに、本人だけが匂いに気づきにくくなることがある
- 「匂わない=安全」とは限らない
空気は感覚だけでなく、管理して整えることが大切です
室内空気を整えるためには、感覚だけに頼るのではなく、日々の管理が大切になります。たとえば、定期的に換気を行うこと、そして空気の見える化を行うことが基本になります。
空気は目に見えませんし、匂いにも頼りきれません。だからこそ、感覚ではなく、習慣やデータで整えていくことが、安定した室内環境を保つための基本になります。
匂いは重要な手がかりですが、それだけで空気の安全性を判断するのは難しい場合があります。換気の見直しや、必要に応じた測定なども含めて考えることが大切です。
まとめ
匂いは、危険や異常を知らせてくれる大切な感覚です。しかし同時に、慣れてしまうという特徴もあります。新築やリフォーム後の匂いが気にならなくなったとしても、それだけで空気の問題が解消したとは言い切れません。
見えない空気を整えるには、「なんとなく大丈夫」という感覚だけに頼らず、換気や見える化などの仕組みで管理していくことが重要です。シックハウス対策では、匂いの落とし穴を知っておくことが、住環境を守る第一歩になります。
住まいの空気環境に関するご相談は、公式LINEから受け付けています。
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出典:シックハウス対策で知っておきたい嗅覚疲労と匂いの落とし穴(一般社団法人空気環境改善研究所)
https://kuukanken.jp/blog-140

