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高性能住宅で白アリ被害が増えている?空環研通信vol.31

最近は高断熱・高気密住宅でも白アリ被害が話題になることがあります。 これからの家づくりは、断熱性能だけでなく「床下環境をどう維持するか」まで含めて考える時代になってきているのかもしれません。

こんなサインはありませんか?

  • 雨上がりの翌日に、窓や網戸へ大量の羽アリが集まる
  • 夜になると光に集まる虫が急に増えた
  • 家の中から羽アリが出てきたことがある

特に家の中から大量に出てくる場合は、床下や建物周辺に白アリの巣が存在する可能性もあります。

雨上がりの翌日は白アリが群飛しやすい時期です

5月から6月頃、特に雨上がりの翌日に白アリが大量発生することがあります。

夜になると窓や網戸にびっしりと白アリがついていた。

そんな経験をされた方もいるかもしれません。

これは白アリの「群飛(ぐんぴ)」と呼ばれる現象の可能性があります。

白アリは光に集まる習性があるため、夜間に照明へ引き寄せられ、窓や網戸へ大量に集まることがあります。

特に自然環境が豊かな地域では、毎年のように見かけるケースもあります。

ただし、屋外から飛来しているだけなのか、建物内部から発生しているのかで意味合いは大きく変わります。 室内側から大量に発生している場合は、床下や壁内部で活動している可能性も考えられます。

白アリの特徴と見分け方

白アリは、一般的な黒アリとは形が異なります。

黒アリは胴体が3つに分かれていますが、白アリは胴長で、頭から体がそのままつながったような形をしています。

さらに特徴的なのが羽です。

  • 4枚の羽がほぼ同じ大きさ
  • 羽が取れやすく、触るとパラパラ落ちる
  • 光へ集まりやすい

これらは見分けるポイントの1つになります。

最近は高性能住宅でも白アリ被害が見られると言われています

以前は、古い木造住宅で白アリ被害が多いイメージを持たれていた方も多いと思います。

ところが近年は、築5年以内の高断熱・高気密住宅でも白アリ被害が散見されると言われています。

人間にとって快適な室内環境は、生き物にとっても快適な環境になる場合があります。

さらに、温暖化の影響も指摘されています。

蚊の生息域が北上しているように、イエシロアリなども北上していると言われており、これまで白アリ被害が少なかった地域でも、今後は注意が必要になる可能性があります。

高性能住宅で重要になる視点

  • 断熱性能だけで安心しない
  • 床下の湿気や通気も含めて考える
  • 長期的な維持管理を前提に設計する

これからは床下環境の維持管理が重要になります

これからの住宅は、単に暖かい家を作るだけでは不十分になってきています。

重要なのは、床下環境をどう維持していくかです。

特に高断熱・高気密住宅では、以下を一体で考える必要があります。

  • 断熱
  • 気密
  • 換気
  • 防蟻

住宅性能が向上するほど、床下環境まで含めて設計する時代になってきているのかもしれません。

防蟻処理について考えておきたいこと

現在主流となっているのは、農薬系成分による防蟻処理です。

ただし、防蟻効果は永久ではなく、一般的には5年ごとの再施工が推奨されています。

また、建築時には施工できた場所でも、完成後には再施工が難しくなる部分もあります。

一方で、ホウ酸などの無機ミネラル成分による防蟻処理は、水濡れしなければ長期間効果が持続すると言われています。

揮発成分が少ないため、室内へ移行しにくい特徴もあります。

農薬系成分については、一部が室内へ移行する研究データも報告されています。 そのため、住環境へ持ち込む薬剤については、慎重に考える必要があるかもしれません。

超寿命住宅には床下設計が必要です

これまで白アリ被害が少なかった地域でも、70年後、100年後にどうなっているかは分かりません。

その未来を見越した防蟻計画が、今後ますます重要になってくる可能性があります。

これからの住宅は、断熱性能だけではなく、床下環境をどう維持していくか。

そこまで含めて設計する必要がある時代になってきています。

長く安心して住める家を目指すためには、床下環境の管理まで含めて考えることが大切なんですね。

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引用元:空気環境改善研究所
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  • この記事を書いた人

空環研_石坂

空気環境改善研究所代表理事 石坂閣啓(イシザカタカヒロ) 三浦工業株式会社入社後、三浦環境科学研究所に配属 その後愛媛大学に出向、大学院農学研究科の環境産業科学研究室の助教を経て独立。 室内中の124種類以上の化学物質が検出可能な「エアみる」を使った空気測定を使って令和のシックハウス対策に取り組む 専門:室内空気中の化学物質汚染

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